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CAPのすすめ


危機管理の基本はコミュニケーション森田ゆり・エンパワメントセンター・ホームページより



「いちばん悲しいときは    気持ちがわかってもらえないとき
 いちばんうれしいときは    気持ちが通じ合えたとき
           いろんな気持ちがある あなた   そのままのあなたで いいんだよ
           いろんな気持ちを大切にして     ぐんぐん大きくしあわせになる」
                      『気持ちの本』(森田ゆり著 童話館)より



ピース・オブ・マインドの方からご招待を受け、支援者の一人は、2007年11月8日
奈良市で行われた森田ゆりさんの講演会に行ってきました。

森田ゆりさんは日本にCAP(子どもへの暴力防止)プログラムを導入された方です。
詳細はHP上の“森田ゆりプロフィール”をご覧下さい。

講演のテーマは“親と子の一生の安心のために”

講演の模様は、ピース・オブ・マインドのHP上の“講演会”やBlog上の“森田ゆりさんの講演会”
をご覧下さい。



講演を聞いて、また森田ゆりさんの著書『子どもが出会う犯罪と暴力』を読み、
これまで日本各地で行われてきた、また今も行われている防犯対策の間違いに気づかされました。

そして、「子どもを守る真の防犯対策とはこれだ!」と多くの方に広める必要性を感じ、ここに
ご紹介させていただきました。



犯罪が急増しているわけでも、凶悪化しているわけでもないこと。子どもが事件に遭って殺されるよりも、
交通事故で死亡する可能性のほうが20数倍も高いこと。親や身近な大人による虐待で殺される可能性
のほうが10数倍高いことを、正確な統計を示し、マスコミの過剰報道によって、私達が不要な不安を
植えつけられている可能性を気づかされます。

私達が不安になるのは当然のことですが、不安はいかに危険なものかを教えられます。
不安は伝染し、人は冷静な判断ができなくなり、さすまたや防犯ブザー・防犯カメラ・警備員・ITなど
「外」にあるものに頼って安心を求めるようになること。お金で買える安心ではいざというときに役に
立たないこと。支配の道具に使われる危険性。冤罪を生み出す危険性など。

被害に遭った時子どもが自分で自分を責めたり、周りに責められたり、話せなくするような防犯対策は
間違いであること。

どんな時もどんな場所でもどんな人から受ける暴力にも使えるものでなければいけないこと。

不審者対策の防犯パトロールの力を、事故対策や子どもの話に耳を傾けることに使う必要性。

子どもには内なる力があり、その力を信頼すること。

こどもの力を引き出すには、「自分を大切にする気持ち」を育てること。

CAPの研修プログラムではそうした子どもの人権意識を育てた上で、「特別な叫び声」と
名づけられた護身術を学ぶそうです。

防犯ブザーは、家に忘れたり、電池が切れたり、すぐに手に出来なければ役に立ちません。
首からぶら下げていたりすれば、本来逃げることができるのもひっぱられて逃げられなくなります。
「特別な叫び声」はいつでもどこでも自分とともにあります。一度でもそれを練習していればいざと
言う時に使える。

でも声が出ない時もある。逃げられないときもある。でも被害に遭ったことを誰かに話すことだけはしてほしい。

こどもが話を打ち明けられる大人とはどういう人か。分析も同情も説教もせず、口を閉じて、ただ共感して
聴いてくれる人。

まず抱きしめて、聴いて共感して、最後には「話してくれてありがとう」

これはあらゆる暴力を受けた人に必要なことです。

CAPプログラムはただの防犯対策ではありません。
こどもたちの内に「生きるちから」を育てるのです。

                     (講演会に配られた資料や森田ゆりさんの著書をもとに書いています)



ここにはとてもすべてを正確にお伝えできません。まずは森田ゆりさんの著書をお読みになって下さい。
エンパワメントセンター・ホームページ上の“本の紹介”から購入されてください。
全国の図書館にもたくさんございます。



全国すべての小学校・幼稚園・保育所で、CAPワークショップが毎年行われることを望んでいます。
どうぞ皆様のところで取り入れられるように働きかけてください。
ここにCAPセンター・JAPANのホームページをご紹介しておきます。
NPO法人CAPセンター・JAPAN(子どもへの暴力防止プログラム)

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